JAPAN SACRED ATLAS神社とお寺の旅手帖
Architecture

鳥居と社殿の見かた

屋根の向きと反りを見るだけで、その社がどの系統に連なるかが読めてきます。

読了 約6分

鳥居は、大きく二系統

神明系 — 直線だけ。伊勢神宮の形
明神系 — 反りと島木。数はこちらが多い

鳥居はおおまかに、直線だけで構成された神明系と、上の横木が反り上がる明神系に分かれます。神明系は伊勢神宮に代表される簡素な形。明神系はそこに島木という部材が加わり、全体に反りが出て華やかになります。日本の鳥居の多くは明神系で、伏見稲荷の千本鳥居に並ぶ朱塗りの鳥居もこの系統です。

両部鳥居は左右の柱に控え柱が付いた形で、神仏習合の色が濃い社に多く見られます。海に立つ厳島の大鳥居もこの形です。

社殿は、屋根のどちらから入るかで分かれる

神明造平入 / 伊勢神宮
大社造妻入 / 出雲大社
流造平入 / 上賀茂神社
権現造複合 / 日光東照宮

社殿を読むときの第一歩は、入口が屋根のどちら側にあるかです。屋根の傾斜している面(平)から入るのが平入、三角に見える側(妻)から入るのが妻入。この違いだけでも、系統をかなり絞り込めます。

神明造は平入で、伊勢神宮の形。直線的で、装飾がほとんどありません。大社造は妻入で、出雲大社の形。神社建築のなかでも最も古い形式のひとつとされます。住吉造も妻入で、住吉大社に伝わります。

流造は、屋根の前側だけを長く伸ばして参拝者の頭上を覆った形で、全国でいちばん数が多い形式です。春日造は妻入の小ぶりな社殿に反った庇をつけた形で、春日大社から広まりました。権現造は本殿と拝殿を石の間でつないだ形で、日光東照宮が代表例です。

千木と鰹木

屋根の上でX字に交差した木が千木、その手前に何本も横たわる丸太が鰹木です。千木の先端が地面と垂直に切られていれば男神、水平に切られていれば女神を祀る——という説明をよく見かけますが、これはあくまで目安で、当てはまらない社も少なくありません。

鰹木の数にも意味があるとされますが、こちらも社によってまちまちです。見上げて数えてみると、同じ神を祀る社どうしで揃っていることに気づくことがあります。

この記事に出てくる社寺

伊勢神宮
神社
ISE JINGU

伊勢神宮

三重県 伊勢市
出雲大社
神社国宝
IZUMO TAISHA

出雲大社

島根県 出雲市
住吉大社
神社国宝
SUMIYOSHI TAISHA

住吉大社

大阪府 大阪市
春日大社
神社世界遺産
KASUGA TAISHA

春日大社

奈良県 奈良市
賀茂別雷神社(上賀茂神社)
神社世界遺産
KAMIGAMO JINJA

賀茂別雷神社(上賀茂神社)

京都府 京都市
日光東照宮
神社世界遺産
NIKKO TOSHOGU

日光東照宮

栃木県 日光市
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