寺院約250m
TENRYU-JI
霊亀山 天龍寺
京都府 京都市
嵯峨野の竹林の小径にたたずむ黒木の鳥居。伊勢の斎宮が身を清めた古社は、『源氏物語』の別れの舞台でもある。
伊勢神宮に仕える斎宮に選ばれた皇女が、伊勢へ下る前の一年間、心身を清めるために籠った野宮の伝統に始まる神社である。皮つきの木をそのまま用いた黒木の鳥居は、日本最古の様式を伝えるとされ、周囲を竹林と小柴垣が囲む景観は平安時代の趣を色濃く残す。紫式部の『源氏物語』賢木の巻では、光源氏がこの野宮に伊勢下向を控えた六条御息所を訪ね、二人が別れを告げる舞台として描かれ、物語ファンの参拝も絶えない。祭神の野宮大神(天照大御神)にちなみ、縁結び・子宝・学問成就などの信仰を集め、境内の「亀石」を撫でながら祈ると願いが叶うと伝わる。今日では嵯峨野の竹林散策の起点としても親しまれ、常寂光寺や落柿舎へと続く小径の入口に位置している。
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