寺院約550m
KOFUKU-JI
興福寺
奈良県 奈良市
蘇我馬子の飛鳥寺が平城京へ移った、日本最古の本格寺院の後身。屋根には千四百年前の瓦が今も葺かれている。
蘇我馬子が飛鳥に建てた日本最初の本格的伽藍・法興寺(飛鳥寺)が、平城遷都にともなって養老二年(718年)に新京へ移されたのが元興寺である。奈良時代には東大寺・興福寺と並ぶ南都七大寺の一つとして広大な伽藍を誇ったが、中世以降に次第に衰退し、現在は極楽堂と禅室を中心とする一画が「古都奈良の文化財」の構成資産として世界遺産に登録されている。国宝の極楽堂は僧坊の一部を鎌倉時代に阿弥陀堂へ改造した建物で、その屋根の一部には飛鳥から奈良時代にかけて焼かれた行基葺きの古瓦がいまも葺かれ、赤茶けた色合いが千三百年の時間を静かに物語る。本尊は智光曼荼羅で、極楽浄土への往生を願う信仰を集めてきた。かつての境内は現在の「ならまち」一帯に及び、格子造りの町家が並ぶあの町並みそのものが元興寺の旧境内にあたる。秋には境内一面に萩と桔梗が咲き、石仏群と重なる風景が写真愛好家にも親しまれている。
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