寺院約5.4km
SHINANO KOKUBUNJI
信濃国分寺
長野県 上田市
御神体は建物ではなく、足元の「大地」そのもの。朱の社殿が神池に浮かぶように鎮座する信濃の古社。
本殿の内殿には床板がない。祀られているのは、むき出しの大地そのもの——生島大神(万物に生命力を与える神)と足島大神(万物を満ち足らしめる神)の御神体は、この土地の土なのである。日本中の神社でもきわめて珍しい形で、太古の大地信仰がそのまま残ったと考えられている。社殿は神池にぐるりと囲まれた「神島」の上に建ち、朱塗りの社殿が水に浮かぶように見える。諏訪へ向かう建御名方命がこの地に立ち寄り、生島・足島の二神に米粥を煮て献じたという伝承があり、これにちなむ「御籠祭」では今も摂社の諏訪神社から本社へ粥が献じられる。戦国時代には武田信玄が家臣たちに忠誠を誓わせた起請文83通が奉納され、国の重要文化財としてそのまま神社に伝わる——大地の神への誓いは破れない、というわけである。
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