神社約8.3km
NYAKUICHIOJI JINJA
若一王子神社
長野県 大町市
現存する日本最古の神明造。伊勢神宮と同じ形を、二十年ごとの建て替えで守り続けてきた。
安曇野の北、大町の山あいに鎮座する社で、伊勢神宮の御厨(みくりや=神領)を治めた仁科氏が守り伝えてきた。創建の年代は分からないが、平安後期にはすでに成立していたと考えられている。本殿・中門・釣屋の三棟が国宝に指定されており、これは現存する神明造の建築としては日本最古である。神明造は伊勢神宮と同じ形式で、直線的な切妻屋根に、屋根を貫く千木と、棟に並ぶ堅魚木を持つ。仁科神明宮では、伊勢と同じように二十年ごとの式年造替を続けてきた。ただし江戸期の寛永十三年(1636年)を最後に建て替えそのものは行われなくなり、以後は部分的な修理で古い形を維持している。そのため現在の建物は寛永の姿を残すことになり、結果として最古の神明造として国宝になった。造替のたびに作られた棟札が二十七枚まとまって伝わり、こちらも重要文化財である。参道は杉の巨木に挟まれて薄暗く、石段を上がると視界が開けて社殿が現れる。装飾がほとんどない直線的な建物で、伊勢の内宮を訪ねたことのある人ほど、その形の近さに驚く。
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